説明書をちゃんと読む人は信用できる
3DSのソフトを電源が入ったまま抜き差しする彼女を見て、僕は戦慄した。
昨今のラノベのタイトルのような書き出しの今回は、
ゲームソフトに用いられているメディアの変遷、
そして取り扱いかたをざっくりと見ていこう。
ゲームソフトのメディアには大きく分けて、
カートリッジタイプのものとディスクタイプのものがある。
ディスクタイプのものは、本体の電源が入ったまま出し入れしても、
基本的に問題はないだろう。
『モンスターファーム』シリーズは、
その特性をうまく利用したゲームだと思うし、
PSやPS2で読み込みエラーが起こったときは一度ディスクトレイを開閉すると、
何事もなかったように再びディスクは走り出した。
僕の愛読書である『犬マユゲでいこう』、
通称『犬マユ』の作中では止まったPS本体を裏返したら、
ふたたび動きだすという文字どおりの“裏技”を披露していた。
しかし、最近のHDDを搭載しているゲーム機で、
そんなことをやるとHDDへの悪影響は計り知れない。
カートリッジタイプのものは見た目も多種多様で、
ディスクタイプのものより丈夫だ。
DSや3DSのソフトはカードタイプで、
その正式名称も『DSカード』や『3DSカード』となっており、
はじめてその名称を聞いたときは、
任天堂の携帯機もメモリーカードのような記憶メディアが必要になったのかと、
勘違いしたものだ。
さて、文頭の件についてだが、
僕はいままでカートリッジタイプのソフトを電源が入った状態で
抜き差しすることは御法度だと信じていた。
FCやSFCやGBやMDのカートリッジをプレイ中に
抜き差しするとダメなことは目に見えてわかるし、
SDカードだってアンマウントしてからでないと危険だ。
しかしながら、DSiは説明書にこそ記載されていないものの、
『社長が訊く』で岩田社長が、ソフトを抜き差しするときに
メニュー画面であれば電源を切る必要がないことを
お気に召している発言が見受けられた。
3DSに関しては、説明書にも書いてあった。
僕は古い考えかたの人間だったのかもしれない。
それこそ、GBの『遊☆戯☆王 デュエルモンスターズ』のデータを
無理矢理に初期化(よい子も悪い子もふつうの子もマネしないでね!)
するときくらいしか、そういったことをやらなかったからだ。
今回の発見で少しだけ価値観が変わったといえば大げさなんだろうが、
自分の考えかたが覆されるということは、ときに心地よい。