


【ジャンル:アクション】
【発売元:ジャレコ】
【発売日:1994年11月11日】
【定価:¥9,890円】
消防士はモテる(小並感)
地方公務員のなかで断トツでモテるのは消防士だと思う。
筋肉隆々で小麦色のボディ、驚きの白さを発する歯、屈託のない男らしい表情。
これらの要素があれば、地方都市のギャルを口説くなんてわけないだろう。
今回は命懸けの消火活動にあたる消防士が主人公のトップビューアクション、
『ファイヤー・ファイティング』をレビューしていく。
開発はジャレコ。クソゲーか意欲作かで評価の分かれる『燃えろ!!プロ野球』や
社長が自らクソゲーと認めた『黄金の絆』などを発売したメーカーである。

さあ、ミッション開始だ。本作は全3章で構成されており、
章内のステージは好きな順番で攻略可能。ステージ選択を促してくる、
このいかめしいおじさんが隊長だぞ。

隊長の状況報告は攻略のヒントになるので、きちんと聞いておこう。
消防士のミーティングは偉い人がドヤ顔で話すだけの
空虚な企業が行うそれとは違い、命に関わる重要なタスクなのだ。

ミーティングはPCを使って現場のマップを閲覧したり、
消防車を手配する位置を決められる。
それにしても、往年のMacintoshみたいなデザインだなあ。
ただ、プリントされているマークはリンゴではなくブドウだ。

アイテムの選択が生死を分けるといっても過言ではないので、
しっかりと準備しておこう。消火剤の色で消せる炎の色が変わり、
これが現場の消火ルートを決める手立てになる。
各種消火剤以外には障害物を破壊できるアックス、
穴を渡るためのロープなどがある。ミーティング中に選ばなかったアイテムも
現場にいる仲間と交換すれば使えるから、円形脱毛症になるほど悩む必要はないぞ。

消火と両立しなければならないのが人命救助だ。
現場で見られる簡易マップを使えば、逃げ遅れた人々の体力がわかるので、
体力が減っている人や近くにいる人から効率よく救助していこう!
でも、なかにはこういうじゃじゃ馬娘もいて思いどおりにはいかないのだ。

火災現場という極限の状態で誘惑してくる罪作りなパツキン美女。
「うまくのってね」なんて、こんな状況で私を挑発しているのですか!?
あ、あのライドのことですか……ハハッ! 失礼!

当然だが炎に接触すると火だるまになる。
このグラフィックを見ると某レジェンド格ゲーをやりたくなるね。ヨガフレイム!

現場の危険は炎だけじゃない。工場ステージの溶鉱炉に落ちると
サムズアップをする間もなく、即ゲームオーバーになってしまうぞ。
デンデンデンデデン。

消防車はプレイヤーのいる1画面を大幅に消火してくれる。
延焼率が上がってピンチのときに使うと効果てきめんだ。
また、ミーティング時に決めた配置場所により威力は変わる。

ステージをクリアすると得点に応じて、プレイヤーがレベルアップしたり
コンティニュー数が増えたりする。
高得点の条件は、クリア時間・救助人数・アイテム取得・イベントクリアの4つ。

本作屈指のウザキャラ、“わしお かずとし”。
自分のことを“カミカゼ消防士”とのたまう、古きよき日本人のダメなところを
凝縮したような人物だ。

トータルの得点が5,000点以上の状態で3章をクリアすると、
エキストラステージ“DMカンパニー”をプレイできる。
このステージはジャレコ開発のSFC用ベルトスクロールアクション、
『ラッシング・ビート修羅』に登場するダグラスモーター社が舞台で
同作をプレイしたコアなジャレコファンならニヤりとする展開が待っているぞ!
※5,000点以上獲得するのは至難の業なので、隠しコマンドを紹介しておこう。
タイトルメニュー画面で“GAME START”にカーソルを合わせ、
2PのL・Rを押しながら1Pのスタートボタンを押すと、
労せずして“DMカンパニー”からはじめられるのだ!

ダグラスモーター社は大手軍需企業で人体実験も辞さない、
とんでもねえ会社である。というか、これもうアンブレラ社*1だろ!
ハンターγ*2みたいなやつもいるじゃねえか! 消防士の手に負えない案件なので、
S.T.A.R.S.*3に依頼してください。
さまざまなシチュエーションで火災の魔の手を振り払いながら
最善の判断を迫られる点は、消防士の責務がうまく再現されている。
発生するイベントも各現場の特色を生かしたものが多く、
ほどよいプレッシャーをプレイヤーに与えてくれる。
そして、繰り返しプレイすれば十分にクリアできる難度で安心だ。
余談だが本作が発売された2ヵ月ほど前には、題材もジャンルも酷似している
『ザ・ファイヤーメン』がSFCでヒューマンから発売されているが、
単なる偶然だろうか……。
どちらかというと、『ザ・ファイヤーメン』のほうが消防士ゲーのなかでは
メジャーだと思うが、それを差し置いてマイナーな本作が
“スーパーファミコン Nintendo Classics”で配信されているのが妙である。
【6点】




