カサロシのログ

消化と記録(ゲーム成分多め)

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斜に構えて謎を解け! クォータービューが斬新だった『ランドストーカー 〜皇帝の財宝〜』をレビュー

 


【ジャンル:アクションRPG
【発売元:セガ・エンタープライゼス
【発売日:1992年10月30日】
【定価:8,700円】

斜め見下ろし視点のゼルダっぽいゲーム

 歌って踊れる天才プログラマとしてラジオ番組『TV Game Radions』の
パーソナリティを務めるなど、多岐にわたる活躍を見せていた
ゲームクリエイター内藤寛氏が率いるクライマックスが開発した
クォータービューのアクションRPG、それが本作のあらましである。

 主人公のライルはトレジャーハンターのエルフ(88歳)。
今日も今日とて財宝探しに明け暮れ、手に入れたお宝を換金しようと訪れた街で
サッキュバス族の女の子・フライデー(120歳)と出会う。


 フライデーの素性を尋ねる間もなく、鞭を持った金髪美女・カーラが
部下のグースとズワムを連れて、フライデーを引き渡すようにライルを詰める。
どうやら、フライデーはトレジャーハンターにとって垂涎の的である
“キング・ノールの財宝”についての情報を握っており、
それで逃亡の身となっていたようだ。

 どうにかカーラたちの追跡を撒いたライルとフライデーは
“キング・ノールの財宝”を手に入れるべく、財宝を換金して懐にした
多額の金貨を怪鳥・デルドリッヒⅢ世に全額払い、
財宝が眠るメルカトル島に渡るのだった。

 もうちょっとマシな着陸地点があるだろう、デルドリッヒⅢ世さん……と
思いつつも、エルフとサッキュバスの凸凹コンビや
性格のキツい美女がリーダーの3バカトリオが織り成す、
冒険活劇がはじまるのだ。富士見ファンタジア文庫
タイムボカンシリーズのようなノリと布陣でワクワクせざるを得ない!

 メルカトル島は危険と謎がいっぱいだ。モンスターはのさばっているし、
鉄球が転がってきたりもする。こうした困難を打開するには、
まずクォータービューのクセに慣れるのが重要だ。
浮いているオブジェクトに影がないので距離感が掴めず、
何度も落下をしては再チャレンジすることが多くなるのは気になった。

 本作や『シャイニング』シリーズのキャラクターデザインで知られる
玉木美孝氏のツイート。たしかにこの仕様だったらクリアできる自信がない。
この記事を書くにあたり、いろいろと調べていたら玉木氏の訃報を知った。
哀悼の意を表します。
玉木氏の携わった別の作品も楽しませてもらおうと思います。

玉木氏の逝去について詳しく書かれた電撃オンラインの記事。

 

 マップの出入り口を矢印で示しているのは嬉しい配慮だ。
インターナショナルじゃない『ファイナルファンタジーVII』に
爪の垢を煎じて飲ませたくなる。

 道具屋では購入したいアイテムをカウンターまで持っていく必要があったり、
教会ではセーブをするために“きろくのほん”を
講壇の上に乗せないといけなかったり、不便なところもある。
とくに同じアイテムを複数買うのは面倒だ。
しかし、そういった煩わしさも箱庭世界を強調したクォータービューの
グラフィックではむしろ楽しく感じるから不思議だ。

 敵を倒すと金貨を落とし、稀にアイテムも落とす。
手早く取りにいかないと敵に拾われてしまうのは珍しいシステムだと思った。
敵に奪われてしまっても金貨に限り、取り戻せる。

 それではここで、本作の2大重要アイテムを紹介しよう。
まずは、“エケエケのみ”。こいつはクワの実とよく似た多年草の植物で
強壮剤として用いられているらしい。効果はHPがなくなったときに
最大HPの約半分の状態で自動復活できる。9個まで所持可能。
ちなみにこの実はフライデーの大好物*1であり、ライルは大嫌いである。

 もうひとつの重要アイテム、“いのちのもと”は最大HPが
1ポイント上がると同時に攻撃力も上がる。本作はモンスターを倒しても
経験値は得られないので、主人公が成長する唯一の手段がこのアイテムなのだ。

 “DDS520*2”というシステムで開発され、
当時としては衝撃的な疑似3Dグラフィックを表現した本作は、
このあと台頭する3Dゲームの先駆を成したといえるだろう。
戦闘の難度は低めでマップを踏破する難度が高いといった調整は
賛否が分かれると思うが、マップを探索することを主眼にした場合、
この調整が正解だと腑に落ちる。
“脅威の立体ジオラマ電子世界で繰り広げられる
超体感バーチャルアドベンチャーゲーム*3”は、
いま遊んでも新鮮な驚きをもたらしてくれるはずだ。
過去に発表されたPSPでのリメイクはおじゃんになってしまったが、
メガドライブミニ』や“セガ メガドライブ for Nintendo Switch Online”でも
プレイ可能なので、角度の違うアクションRPGに興味のある人はやってみよう!

【8点】

 

*1:強壮剤が大好物のサッキュバスってことは、激エロなんじゃないか!

*2:正式名称は“ダイヤモンドシェイプド・ディメンジョン・システム520”。
“520”は扱えるマップの総数が520ということが理由だが、
実際のマップの数は680ほどあるらしい

*3:当時の謳い文句