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多種多様な少年マンガの熱さが集結したようなRPG!! 『ライブ・ア・ライブ』をレビュー

ライブ ア ライブ

ライブ ア ライブ

  • 発売日: 1994/09/02
  • メディア: Video Game
 

 

ライブ・ア・ライブ(t) ライブ・ア・ライブ(g)

【ジャンル:RPG
【発売元:スクウェア
【発売日:1994年9月4日(バーチャルコンソール版は2015年6月24日)】
【定価:9,900円(バーチャルコンソール版は926円)】


クロノ・トリガー』と双璧をなす傑作

 原始編・幕末編・功夫編・西部編・現代編・SF編・近未来編……
さまざまな時代のストーリーがオムニバス形式によって織り成され、
終盤には衝撃の展開が約束された傑作RPG、それが本作『ライブ・ア・ライブ』だ!

 僕が本作に出会ったのは、ニュータウンの駅前のショピングモール内にあった、
“ゲームソフトを交換してくれる”という画期的なシステムを取り入れた店だった。
詳しいレートなどは失念してしまったが、小学生や中学生の男子からすれば、
そのアウトローなルールは魅力に満ちており、
家からソフトを持ち寄っては交換にいそしんだものだ。

 ガラスケースに整然と並べられた、当時は全盛期だった
SFCの裸ソフトたち(箱と説明書があるものは少なかった)のなかから、
シンプルなデザインと熱いタイトルのギャップがたまらないカセットを、
自宅から持ってきた不要のソフトと交換し、家路を急いだ。

 しかし、当時の僕はアクション性のあるシミュレーションゲームのような
独特な戦闘システムと、
少しばかり粗い戦闘バランスに早くも挫折してしまった……。

 そして、時は流れ2012年。
どうしても、このゲームの結末を知りたくなり、リベンジを決行した!

 RPGに慣れていなかった当時と違い、スムーズに進めることができる。
現代編からはじめたのだが、最初のボスを倒したあたりから、
ボス戦の曲“MEGALOMANIA”の虜だ。
ちなみにザコ戦の曲は各ストーリーごとに用意されているので、
戦闘曲好きはニヤニヤしてしまうだろう。

 曲だけではなくシステムも各ストーリーごとに多少異なる。
簡単に特徴を紹介していこう。

 原始編は、まだ言葉が存在しないのでキャラクターの感情はセリフではなく、
ふきだしの中の絵文字と、愛おしいまでによく動くドットキャラの
ボディーランゲージのみで表現している。
キャラクターデザインは、小林よしのりさん。

 幕末編は、とある城に要人救出のために忍び込んだ忍者が主人公だ。
全ストーリーのなかで、もっとも自由度が高く、やりこみ要素も多い。
キャラクターデザインは、青山剛昌さん。

 功夫編は、心山拳の師範である老師と弟子たちの血風録だ。
どの弟子を強くするかで、ストーリーが少し変わるのが特徴。
古きよき少年漫画のような展開を刮目せよ!
キャラクターデザインは、藤原芳秀さん。

 西部編は、荒野の町サクセズタウンを舞台に、
賞金首のガンマンがギャング一味を討伐する、漢の物語だ。
罠にはめた敵の数によって、ボス戦が楽になるのは内緒だぞ!
キャラクターデザインは、石渡治さん。

 現代編は、最強を目指す格闘家が敵の技を受け、その技を習得し、
さらなる高みを目指す、ハングリー精神あふれる戦いの記録だ。
なお、このストーリーはマップ画面がなく戦闘に特化している。
キャラクターデザインは、皆月亮二さん。

 近未来編は、孤児院に住む、人の心を読める超能力を持つ少年が、
謎の怪事件を追うロボットアニメのようなストーリー。
キャラクターデザインは、島本和彦さん。

 SF編は、航行する宇宙船の中で、主人公である作業用ロボットの視点から、
乗組員たちの疑心暗鬼、そして地球外生命体“ベヒーモス”の恐怖を描く。
ホラー映画的な演出に心臓はバクバクだ。
キャラクターデザインは、田村由美さん。

 これほどの有名マンガ家をキャラクターデザインに起用しているので、
バーチャルコンソールでの配信や(2015年6月24日にWii Uバーチャルコンソール

配信されました。おめでとうございます)、
リメイクは困難だと思うが実現してほしいかぎりだ。

 お金の概念がなく、アイテムの収集といった蓄積する楽しみも少ないが、
そのぶん、忘れたころに何度もクリアしたくなるゲームに思えた。

 大傑作『クロノ・トリガー』にも負けない輝きを放つ作品、ぜひ!

【9点】

クロノ・トリガー(特典なし)

クロノ・トリガー(特典なし)

  • 発売日: 2008/11/20
  • メディア: Video Game