【ジャンル:リミックス】
【発売元:任天堂】
【発売日:2014年4月24日】
【定価:2,858円】
ファミっ子たちへの問題集
僕はファミコンが連れてきた原風景をよく知らない。
なぜなら、スーパーファミコン世代であって、ファミコン世代ではないからだ。
ある世代より上の人は、あらゆるゲームのことを
「ピコピコ」とか「ファミコン」と呼ぶことが多い。
つまりファミコンは、世代の垣根を越えて固有名詞を浸透させるほどの文化なのだ。
そんなファミコンに憧憬を抱くものの、
この時代のゲームはセーブ機能がなかったり、UIが貧弱なソフトも少なくなく、
徹頭徹尾プレイするにはハードルが高いのも事実だ。
本作は、『ファミコンリミックス』と『ファミコンリミックス2』の
カップリング作品。
ゲームシステムはどちらも任天堂のファミコンタイトルに沿った短いお題を
次々とクリアしていくミニゲーム集のようなもので、
『メイドインワリオ』シリーズに近い印象だ。
ステージのお題は、オリジナルタイトルの名場面のほかに、
本作ならではの要素をプラスしたリミックスステージがある。
リミックスステージは、『リンクの冒険』のリンクでハンマーブロスを倒したり、
『ドクターマリオ』のウイルスが動いて消しにくくなったりと千差万別だ。
『ファミコンリミックス2』には、『スーパーマリオブラザーズ』を左右反転した
『スーパールイージブラザーズ』が収録されている。
リアルタイムでファミコンを触ったことがない後追いファミっ子たちから、
当時バリバリのファミっ子だった人にもおすすめできる、
懐石弁当のようなおいしいとこ取りのファミコン問題集である。
【8点】