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ファミコン末期のかわいい系激ムズアクションが追加要素を加えて登場! 『ギミック! スペシャルエディション』をレビュー

 





Gimmick! Special Edition ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)

Gimmick! Special Edition | PlayStation (日本)

Steam:Gimmick! Special Edition

【ジャンル:アクション】
【発売元:ダウンロード版はシティコネクション
パッケージ版はSUPERDELUXE GAMES】
【発売日:ダウンロード版は2023年7月6日 パッケージ版は2023年12月7日】
【定価:Switch/Xbox One/Steamのダウンロード版は1,850円
PS4のダウンロード版は1,870円
パッケージ通常版は3,980円 DELUXE 1st RUN版は5,480円
Collector’s Boxは11,480円】

パッケージ版のバージョンごとの違いは公式サイトを見てね。


かわいさに騙されるな

 サンソフトが1992年1月31日にファミコンで発売した『ギミック!』は、
かわいい見た目に反する高難度アクションゲームで
カルト的な人気を誇る作品である。
ただ、その人気と完成度と流通量の少なさからプレミア価格*1が幅を利かせ、
そんじょそこらのゲーマーが手を出せるものではなかった。
そんな『ギミック!』であるが移植には恵まれているので、
オリジナルのファミコン版にこだわらなければプレイするのは容易だ。

 2002年11月21日にはプレイステーション
『メモリアル☆シリーズ SUNSOFT Vol.6』として『バトルフォーミュラ』と
カップリングされた。こちらもソフト自体はプレミア価格*2であるが、
ゲームアーカイブスでも配信されている。

 2010年6月8日にはプロジェクトEGGでも配信され、
2020年12月31日にはexA-Arcadia*3
『ギミック!EXACT☆MIX』というタイトルで登場!
このexA-Arcadia版は他機種版のベタ移植とは異なり、
グラフィックやサウンドが大幅にリニューアルされたリメイクである。


exA-Arcadia版の紹介動画。

 さて、前置きが長くなってしまったが今回レビューするのは、
2023年時点での『ギミック!』の最新バージョンである
『ギミック! スペシャルエディション』だ。

 どこかの国の幸せそうな3人家族。今日は女の子の誕生日らしい。
テーブルにはケーキがあるし、いつも仕事で忙しいお父さんも食卓にいる。

 ロリコンどもめ、刮目するのだ!
ファミコン末期のサンソフトの技術で描かれた
プレゼントの箱を開ける可憐な少女のドット絵を!
ちなみにexA-Arcadia版ではもう少し年上の少女として描かれているぞ。

 プレゼントの中身はぬいぐるみと間違えられ箱詰めされた緑のナマモノ。
こいつがプレイヤーキャラ、すなわち主人公のゆめたろーだ!

 少女はゆめたろーをたいそう気に入ったようで、いっしょにベッドイン!
こ、このロリコンがー!!

 そんな2人の様子をじっと見つめるおもちゃ箱の先輩たち……。

 ある夜、彼らは計画を実行に移すべく、ベッドイン!
そして、少女を謎の空間へさらっていくのだった。
女の子はゆめたろーばかり愛撫していたから先輩方は嫉妬したのだ。
こ、このロリコンどもめー!!

 暗い部屋に1人残された、ゆめたろー。
小汚いぬいぐるみどもへの復讐を果たし、少女を救い出すのだ!

 ゲームはシンプルな2D横スクロールアクションだが、
タイトルのとおり“ギミック”が満載で硬派な難度。
敵への攻撃はボタン長押しで発生する星を投げつけて行う。

 星は攻撃手段だけではなく、足場やバリアにもなる。
壁に発射して跳ね返ってきたところに乗って長距離ジャンプなどに役立てよう。

 星を駆使しないと辿り着けない難所には隠しアイテムがある。
6つのステージに隠しアイテムが1つずつあって、
すべての隠しアイテムを所持している状態でステージ6をクリアすると、
ステージ7が出現する。ステージ7をクリアすればトゥルーエンドなのだが、
コンティニュー時には隠しアイテムがなくなってしまうので、
ノーコンティニューでステージ7まで進む必要がある。
非常に厳しい条件だが、“スペシャルエディション”では
巻き戻しやクイックセーブ/ロードといった便利な機能があるから安心だ。
しかし、実績解除に挑戦する“シリアスモード”と
クリアタイムをオンラインで競う“スピードランモード”では、
これらの機能は使用不可で実力が試されるというわけだ。

コレクターズボックスに同梱される、ゆめたろーのぬいぐるみはコレクター心理をくすぐる逸品だ。

 

 『ギミック!』に関する資料を閲覧できるモードもあり、
貴重なパッケージ・カセット・説明書を拝観できる。写真は国内版のパッケージ。

 こちらは海外版のパッケージ。タイトルは『Mr.Gimmick!』だ。
国内のゆめたろーと比べるとやつれているように見える。

 国内版のカセット。
ハードオフのジャンクコーナーに転がっていたら狂喜乱舞するだろうな。

 海外版のカセット。NES*4のカセットはデカい!

 国内版の説明書。いまとなっては説明書だけでも、けっこうなお値段なのだ。
記事執筆時点では説明書のみの在庫が駿河屋になかったが、
買取価格は22,000円だったぞ……。

 海外版の説明書。シンプルなレイアウトである。

 ファミコン版が発売された当時はユーザーの関心は徐々に
スーパーファミコンへとシフトし、あまり注目されなかった『ギミック!』だが、
宮本茂氏や桜井政博氏といった一流のゲームクリエイター
太鼓判を捺すだけあって、その出来はすさまじい。
万人受けする2Dアクションゲームの代名詞が『スーパマリオブラザーズ』なら、
マニア受け代表は『ギミック!』だといえるのではないだろうか。

 かつて、サンソフトに在籍していた凄腕プログラムの酒井智巳氏が中心となり、
優れたクリエイターたちがファミコンの限界に挑むべく開発した傑作を、
この機会にプレイするのはゲーマーとしての義務だと断言したい。

日刊サイゾーによる酒井智巳氏へのインタビュー。


 また、1992年11月27日にゲームボーイで発売された『ギミック!』の
精神的続編である『トリップワールド』も
Switchのダウンロードソフト『トリップワールドDX』として再誕しているので、
サンソフトファンは合わせてチェックしてほしい。
なお、パッケージ版はSwitchとPS5で2024年3月28日(木)に発売される。
俺はいますぐプレイしたいのを我慢して、こっちを買う予定だ!

 

『トリップワールド』のレビューはこちら。

 

【9点】

 

*1:2023年12月現在の駿河屋での価格は、255,000円!

*2:2023年12月現在の駿河屋での価格は、32,980円!

*3:個人向けにも販売されているシステム基板

*4:Nintendo Entertainment Systemの略称。海外のファミコン