2Dと3Dのハイブリッド!!　『スーパーマリオ 3Dランド』をレビュー

発売日: 2011/11/03
メディア: Video Game

【ジャンル：アクション】
【発売元：任天堂】
【発売日：2011年11月3日】
【定価：4,800円】

2Dマリオと3Dマリオのいいとこ取り

　世界中の3DSユーザーが待ち望んだであろうマリオシリーズの新作。
移植や地味なタイトルが多い3DSのソフトのラインナップのなかで、
ついに起爆剤が投入されたといえる。

　ジャンルは3Dアクションなのだが、『スーパーマリオ64』のような
箱庭ものではなく、これまでの2Dマリオと同じく1-1、1-2……と
ステージを次々とクリアしていく方式になっている。
また、ステージ構成は2Dマリオを基調としつつ、
しっかりと3DSの特性を活かしたギミックもふんだんに盛り込んでおり、
2Dマリオと3Dマリオのいいとこ取りのように感じた。

　また、ストーリーを説明する際に、一切文字を使わずマリオのアクションや
一枚絵のみで状況を把握できるようにすることに徹していると思った。
これは、わかりやすくていい。

　タイトル画面から実際にプレイできる画面になるのが短いことは、
とても大切なことだ。個人的な意見かもしれないが、

プレイヤーはゲームに対して、“見る”部分よりも、“やる”部分に期待しているのだ。

　気になったところはマップ画面が１本道なことで
『スーパーマリオワールド』のようなルート取りの楽しさが
損なわれてしまったことと、特定のステージを出現させるためには
ステージ中に散らばっている、スターメダルなるアイテムを
規定数集めなければいけないこと。どちらの仕様も少し窮屈に思えた。

　いままで、「3Dのアクションは難しい」と敬遠していた人にも、
ぜひおすすめしたい。

　2Dアクションと比べればなんとなく複雑なイメージがある
3Dアクションをできる限りシンプルに料理し、
なおかつ遊んでいて楽しいものにする技量には脱帽だ。

　3Dアクション入門には最適なソフトなのではないだろうか。

　もし、僕が現在小学生でこのゲームではじめて
3Dアクションにさわったとしたら、
ブリーフを卒業しトランクスを履いて少し大人な気分になったことと同様に
感動しただろう。

　本作は数多くの人の期待に応え、
“マリオ”というプレッシャーに負けずにつくられた良質なゲームだ。

【９点】