【ジャンル：シューティング】
【発売元：任天堂】
【発売日：1990年1月26日】
【定価：2,600円】
任天堂謹製の縦スクロールシューティング
――新星暦2159年、地球連邦軍母艦MOTHER ATHENA船内。
「はい、了解です。こちらから攻撃を仕掛けるほかに方法はないでしょう」
地球連邦軍総司令官カネミツは通信を切り、ため息をついた。
「どうしたんですか？ 顔色が悪いですよ」
連邦軍特殊機動部隊のホープ、ワタギは心配そうに尋ねる。
「いよいよ、総理からソーラーストライカーの発進許可が出た。
君ならこれがどういう意味かわかるな？」
「母艦からの攻撃は中止、ソーラーストライカーで大暗黒星トリノへ突入し、
直接攻撃を行うんですね……」
カネミツは窓の外を眺め、頷いた。
“暗雲垂れ込める”といった表現にふさわしい光景が眼前を覆う。
心拍数、手のひらの汗、エンジンの回転、そのどれもが規定値を超えようとしている。
「もう後戻りはできないな。頼むぜ、相棒！」
（※本編には、このような人物・シーンは登場しません。
筆者がゲームをより深く遊ぶための妄想を駄文にして公開しております。
あらかじめ、ご了承ください）。
任天堂ブランドのシューティングというと、
メジャーなタイトルは『スターフォックス』、少し通好みなところで『X』、
最近では『新・光神話 パルテナの鏡』くらいしか思い浮かばないが、
GB初期に発売された本作はシンプルながら、
しっかりと練られた任天堂謹製の縦スクロールシューティングだ。
武器はアイテムを取ると４段階までパワーアップするショットのみで、
ボムなどの特殊攻撃はない。
ステージは全６ステージで難度もほどよくサクサクと進むが、
ステージ４のボスには気をつけろ！
セーブとコンティニューがないところは少しツラいが、
１プレイが短時間でできるので、それほど苦にならない。
エクステンドは、５万点ごとにある。
効果音が気持ちよく、こういった小さなこだわりが
プロデューサーの横井軍平氏の粋な計らいだとしたら、
全ゲームファンは感慨無量になることだろう。
弾幕シューティング勃興前の
シューティングゲームの姿を目に焼きつけてほしい。
【７点】
