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ぷよぷよを超える!? コンパイルの元社長がつくった落ち物パズル『にょきにょき たびだち編』をレビュー





にょきにょき たびだち編 | ニンテンドー3DS | 任天堂

【ジャンル:パズル】
【発売元:コンパイル○】
【発売日:2016年11月16日】
【定価:880円】

ぷよぷよとは別物です

 落ち物パズルの元祖である『テトリス』を追随した作品のなかでは、
もっとも成功したと思われる『ぷよぷよ』シリーズ。
そして『ぷよぷよ』のヒットにより大躍進したが、
急激な拡大路線が仇となり消滅したゲーム会社、コンパイル
本作はそんなコンパイル元社長の仁井谷正充氏が手がけた落ち物パズルだ。

 ゲームシステムは“にょき”という生物をつなげて連鎖ならぬ“連茎”を狙い、
どんどん“にょき”を消すのが基本的なルールで、
一見すると代わり映えしないオーソドックスなパズルゲームという印象だが、
世に出回っているほかの落ち物パズルと違う点がある。
それは“にょき”を消すタイミングは任意で、
すなわち対戦相手におじゃまぷよならぬ“おじゃまにょき”を送り込むタイミングは
プレイヤー次第なので攻防の駆け引きが非常におもしろいのだ。
そのうえ、“連茎”は連鎖のような修練を必要としないため、
上級者と初心者との技量の差が縮まるのが『ぷよぷよ』と比べて早いと思う。

 モードは、ストーリーモードである“おはなし にょきにょき”、
ローカル対戦とCPU対戦ができる“てあい にょきにょき”、
スコアアタックの“ひたすら にょきにょき”がある。

“おはなし にょきにょき”には、『ぷよぷよ』の漫才デモを彷彿させる一幕もある。

 


決着がついたときのイラストのチャーミングさが、このゲームで1番の華だと思う。

 オンライン対戦がないのとキャラクターボイスがないのは残念だが、
高齢の仁井谷氏がアパートの1室でつくり上げた本作には大きな夢が詰まっている。
絵に書いたような栄枯盛衰を見せたコンパイルだったが、
新会社であるコンパイル○がかつての栄華を極める日が来ることを願ってやまない。
世間的には「おじいちゃん」と呼ばれる年齢であっても、
瞳を輝かせながら新しいことに挑戦し続けている仁井谷氏に深い感銘を受けた。
俺も仁井谷氏みたいな歳の重ねかたをしたいものだ。
仁井谷氏の旅はまだはじまったばかりなのである。

 以下に仁井谷氏関連の記事をまとめてみたので興味があれば読んでいただきたい。


 本作の続編となる予定だった『にょきにょき 宇宙征服編』は、
クラウドファンディングで開発資金を調達し、
ニンテンドースイッチスマートフォンで展開させるはずだったが、
最低目標金額に達せず頓挫してしまった。
このままお蔵入りになるのは悲しいので、なんらかの方法で日の目を見てほしい。

【7点】