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FPSというジャンルを日本に知らしめた伝説の作品が帰ってきた! 『ゴールデンアイ 007』をレビュー





ゴールデンアイ 007 を購入 | Xbox

【ジャンル:シューティング】
【発売元:Xbox Game Studios】
【発売日:2023年1月27日】
【定価:Xbox Game Pass加入者に無料で配信】

ローポリゴンを高解像度で味わう贅沢

 1997年にニンテンドウ64で発売された傑作FPSゴールデンアイ 007』が
16:9のアスペクト比ハイレゾになって帰ってきた!
開発元はオリジナル版と同じく、もちろんレア社だ!
Xbox Game Pass加入者向けに無料で配信されており、
また、レア社のゲームが30本収録されている
Xbox Oneソフト『レア リプレイ』のデジタル版を持っている場合は、
無料でダウンロード可能だ。
記事執筆時点では日本語に対応していないが、
以下のサイトのお世話になればクリアも難しくない。

英語がからっきしダメだから、ありがたい!

老舗攻略サイトといった様相のページ。投げやり気味のテキストが心地よい。

 なお、昨年に発表されたSwitch版の配信開始は2023年内の予定!
こちらはXbox版ではなぜかできなかったオンライン対戦が
実装されているとのこと。海外では先に配信されていて、
リスポーン地点にモーションセンサー爆弾を設置したいくらい悔しいが、
ここはおとなしく配信開始を待って日本人の気の長さを世界に見せつけよう!

高解像度化したレア社のロゴに感動!

これこれ、これですよ! テレッテー テレッテー テレテレ♪

親の顔より見たファイル選択画面。ピアース・ブロスナン氏のご尊顔もくっきりしている。

世界的な経済誌の記事。この疑問はForbesが注目するほど大事なのだ。


 オリジナル版が発売された当時は国内ではまだFPSというジャンルが、
それほど認知されていなかった。MS-DOSを所有していたパソコンマニアは
DOOM』をプレイしていたかもしれないが、
国内の一般的なゲームファンにとってFPSは、
“銃器を持った手が自機の物騒なゲーム”くらいの認識でしかなかった。
その点、『ゴールデンアイ 007』は日本人にもなじみ深い『007』シリーズの
第17作である同名映画を題材としており、取っつきやすいイメージだった。


映画評論家の浜村淳氏と故・水野晴郎氏が出演していたCMもインパクトがあった。

 映画と同じく、主人公はイギリスの情報機関・MI6に属している
プレイボーイなスパイ、ジェームズ・ボンド
ゲームモードは、1人用の“ミッションモード”と最大4人までの“対戦モード”、
そしてゲームを進めるとさまざまなチートが解放されていく
“お楽しみモード”の3つだ。
ミッションモード”は衛星兵器“ゴールデンアイ”の真相を追い、
化学工場を爆破したり戦車で市街地を爆走したりする内容だ。
基本的に映画を忠実に再現しているようだが、
俺は映画のほうはちゃんと観ていないのでわからない。
日曜洋画劇場』での放送を横目で見たくらいの記憶しかないのだ。

待て! 早まるんじゃない!

間に合わなかったか……。というか、ほかに侵入経路はないんですか?

 “ミッションモード”のおもしさもさることながら、
本作を傑作たらしめているのはやはり“対戦モード”のおもしろさだろう。
“お楽しみモード”で解放した無茶な要素の数々は“対戦モード”でも使用でき、
両手にロケットランチャーを装備したり透明人間になったりと
カオスな戦いの幕開けになること必至!
なかでも強い印象なのが“DKモード*1”で、このモードはキャラクターの
頭部や手足が巨大化してゴリラのような体型になるという
奇っ怪なモードなのである。

親の顔より見たキャラクター選択画面。
小柄で攻撃を当てにくいオッドジョブ(モデル:ハロルド坂田)は取り合いになることが多い。


細面がすぎるモデリングイザベラ・スコルプコ女史は怒ってもいいと思うよ。

こういうおばちゃんいるよね。ファムケ・ヤンセン女史は怒ってもいいと思うよ。

“科学者の被害を最小限に”しましょう。通称“鉛筆銃”を向けてはいけません。

ああ、科学者の被害を“最大限”にしてえ!!

ボリス、バカ野郎(ダンカン、バカ野郎の節で)。メガネのずれかたが大村崑氏みたいだね。

エンディングではローポリを感じさせない熱い抱擁を拝める。動きが妙に生々しいんだ。

 本作は非常によくできたリマスターであるが難産でもあった。
2006年に当時、ニンテンドー・オブ・アメリカの社長だった
レジナルド・フィサメィ*2氏がWiiバーチャルコンソールとして、
配信する計画があったと明かしたが続報はなかった。
その2年後の2008年には、Xbox LIVE アーケード
Xbox 360向けに発売される予定だったが、
権利問題でお蔵入りになってしまった。
それから、2021年には前述のXbox 360版のデータがインターネット上に流出し、
BBC*3が報じるほどのニュースとなった。
このように紆余曲折を経て、ようやくリファインが叶った作品なのだ。

4Gamer.netで連載されていたジャンクハンター吉田氏の記事。
水野晴郎氏から聞いたCMの裏話やWiiバーチャルコンソールについて言及している。

 

Xbox 360版が流出した当時のGame*Sparkによる記事。

 ちなみに2011年にWiiで発売された同名のリメイク、
ゴールデンアイ 007』は開発元がレア社ではなく、別物なので注意!

Wii版のレビューはこちら。12年前に書いた記事なので恥ずかしいわ……。


 FPSというジャンルを国内に広め、
その楽しさを認識させることに成功した傑作は、
いまでも色褪せていないどころか操作性も向上し、無敵のFPSに進化していた。
ハイレゾリューションでローポリゴンを眺めると、新しい発見もあるだろう……
それにしてもヘリコプター操縦士の顔、怖え!

【9点】

 

*1:ドンキーコングが由来。当時は“デカい顔”の略だと思っていた

*2:愛称はレジーコング

*3:英国放送協会British Broadcasting Corporation)のこと。
日本でいうところのNHK。世界初の公共放送を行った。