カサロシのログ

消化と記録(ゲーム成分多め)

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ゼルダのスタッフがつくったチームワーク謎解きアクションアドベンチャー! 『マーヴェラス 〜もうひとつの宝島〜』をレビュー



 


【ジャンル:アドベンチャー】
【発売元:任天堂】
【発売日:1996年10月26日】
【定価:6,800円】

※今回の記事で使っている画像はアスペクト比がバラバラ。
レトロフリークのスクショだけど、なんでだろう?

ゼルダ級のポテンシャル

 プレイステーションとセガサターンが熾烈なシェア争いを繰り広げているさなか、
任天堂からもニンテンドウ64が発売され、ますます盛り上がる“次世代機戦争”。
『ファイナルファンタジーVII』も発表され、ゲームファンの話題をかっさらている
傍らで森閑に芽生えた傑作があった。
それが今回レビューする『マーヴェラス 〜もうひとつの宝島〜』である。

 もともと、本作は任天堂とソニーが共同開発していた
『スーパーファミコンCD-ROMアダプタ』向けのゲームとして企画がはじまった。
初代プレステの原型になったとかなっていないとかいわれている伝説のハードだ。
この段階での本作にはアニメのムービーが実装されており、
そのムービーを制作したのは京都アニメーションだったらしい。

▲『スーパーファミコンCD-ROMアダプタ』について詳しく書かれた記事。


 で、なんやかんやあって任天堂とソニーの計画は破談、
大きなうねりにのまれて本作も忘れ去られようとしていたなか、拾う神が現れた。
サテラビューである。当時は持っている人を見たことがないサテラビューだが、
衛星デジタル音楽放送でゲームや電子書籍を配信する
アバンギャルドなハードだった。サテラビューのコンテンツとして
『BSマーヴェラス タイムアスレチック』『BSマーヴェラス キャンプアーノルド』が
配信され、スーパーファミコンでパッケージとして発売されたのが本作というわけだ。


 ジャンルはアクションアドベンチャー。
開発には『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』のスタッフが
多く関わっているようで、どことなく雰囲気が似ている。
なお、本作でディレクターデビューを果たしたのは、
『ゼルダの伝説 時のオカリナ』以降のゼルダ作品に大きく携わることになる
青沼英二*1氏だ。

 主人公はキャンプにやってきた3人の少年。
彼らは、とある目的で伝説の海賊・キャプテンマーヴェリックの財宝を
探す羽目になる。チビ・デブ・ノッポのそれぞれの特長を駆使して、
謎を解こう!


 ゼルダよりもアドベンチャー色の強い本作の肝はフィールドの怪しいところを
指カーソルで調べられる“サーチシステム”だ。さらに何か重要なものが
隠されていれば、テキストアドベンチャーみたいな“コマンドウィンドウ”と
呼ばれる画面になり、より詳しく調べられる。


 翡翠色の瞳がすてきなこちらの淑女は少年たちの担任であるジーナ先生。
では、あなたのサファリジャケットの胸元がパツンパツンで怪しいので、
丹念に調べさせていただきますね……。


 頬を赤らめる先生に「えっど!!!!」と快哉を叫びたくなる。
しかし、我々が気になるのはポケットの中ではなく、生地の向こう側なのだ。
これはまだまだ調べる必要がありますね……。


 しつこい男は嫌われます。ごめんなさい。


 1人ではにっちもさっちもいかない場面は、“チームワーク”の出番。
めちゃくちゃ重いものも協力すれば、へっちゃらなのだ。


 このサルは顔の各パーツを引っ張ったりできるぞ。
『スーパーマリオ64』のタイトル画面を思い出したぜ。


 アドベンチャー色の強い本作だが、ちゃんと(?)アクション要素もある。
チビのディオンくんが使えるミットとボールは数少ない攻撃アイテムの1つだ。


 ゼルダと同じくボス戦は、勇気と力と知恵を絞らないと勝てない。
トライフォースはないけど、がんばってくれ!


 人を食ったような一部のテキストからは、『MOTHER』シリーズの
フレーバーを感じた。過激な表現だからこそ、学ぶこともあるよね。
なんでもかんでも不適切と言っていれば無謬性を手に入れられるだろうけど、
失うものは大きいと思う。


 ここはジオラマくらい小さくなってしまった王国。
『MOTHER2 ギーグの逆襲』の“地底大陸”っぽい。

 すこぶる出来がいいのに大々的に宣伝されることもなく、
知る人ぞ知る傑作というポジションに落ち着いてしまった感のある本作は、
『ゼルダの伝説』シリーズを難しいと思ってしまうライトユーザーにも、
おもしろいゲームを探す飢えたヘビーユーザーにもおすすめできる作品だ。

 現在は“スーパーファミコン Nintendo Classics”でも配信中なので、
多くの人がプレイして誰もが知る傑作になるのを願ってやまない。


【9点】

 

*1:本作での名義は小野塚英二